このページでは、伊勢神宮の内宮（ないくう）と外宮（げくう）について、どちらから参拝するのが良いかやどう回ると良いのかなどを紹介しています。
さらに、御朱印や混雑する時期についても解説しているため、「伊勢神宮を上手に参拝したい。」という方などに役立つ内容です。
伊勢神宮は内宮、外宮どっちから参拝するべき
外宮から内宮の順に参拝するのが昔からの習わしで、神宮行事も外宮から行われています。
しかし、厳密な決まりはないので、先に内宮からお参りしても問題はありません。
伊勢神宮の内宮と外宮はどっちがメイン？
伊勢神宮は、一般には、内宮がより中心的な場所として位置づけられています。
その理由は、内宮にお祀りされているのが日本神話で最も重要な神とされる天照大御神（あまてらすおおみかみ）であり、古くから国の守護神として深い信仰を集めてきたためです。
天皇の祖先神とされることから、皇室とも長い歴史的つながりを持っています。
外宮は、衣食住や産業を支える豊受大御神（とようけのおおみかみ）が祀られており、天照大御神に供える食事を司る神として内宮との関係も非常に密接です。
そのため、外宮は内宮を支える存在として欠かすことができず、両方をお参りすることで伊勢神宮の全体像をより立体的に感じられるでしょう。
内宮（皇大神宮(こうたいじんぐう））
境内の中心には、天照大御神をお祀りする皇大神宮(こうたいじんぐう）があります。
日常の世界と神域を隔てる象徴的な存在とされる宇治橋を渡り、手水舎で身を清めて参拝しましょう。
続いて、五十鈴川のほとりに鎮座する瀧祭神（たきまつりのかみ）の小社に立ち寄り、そこから内宮の中心となる皇大神宮へ向かって参拝します。
その後は、正宮に次ぐ規模を持ち、境内でもひときわ強い気配を感じられる場所として古くから信仰を集めてきた荒祭宮（あらまつりのみや）や「風日祈宮橋（かざひのみのみやばし）（五十鈴川（いすずがわ）御橋）」を渡った先に鎮座する風日祈宮（かざひのみのみや）にも訪れてみましょう。
外宮（豊受大神宮（とようけだいじんぐう））
外宮の中心には、衣・食・住をはじめ、様々な産業を守護する豊受大御神（とようけのおおみかみ）を祀る正宮があります。
正面に架かる火除橋を渡り、境内に入ることができますが、正宮内部へ立ち入ることができず、参拝は門の手前から行います。
また、正宮の隣には、20年に一度行われる式年遷宮（しきねんせんぐう）の際、新しい社殿を建てるための敷地があります。
その他に、小高い場所に鎮座する多賀宮（たかのみや）は、願い事が成就すると伝えられており、ぜひ立ち寄っておきたいお社のひとつとされています。
時間に余裕があれば、土宮（つちのみや）や風宮（かぜのみや）など境内各所に点在する別宮や社にも足を運びたいところです。
おはらい町・おかげ横丁
伊勢神宮の宇治橋からすぐの場所にある石畳が美しい通りが「おはらい町」で、道中に昔ながらの風情を感じられる「おかげ横丁」があります。
五十鈴川沿いに、お土産屋や飲食店がずらりと並んでおり、たくさんの参拝客で賑わっています。
「おかげ横丁」は、1993年におはらい町の一角に建てられ、食べ歩きやお土産探しが楽しめる人気の場所です。
伊勢神宮で時間がない時の回り方
時間がなかったり体力に自信がなかったりする場合は、内宮を中心に、回る場所を絞ると限られた時間でも参拝できます。
また、内宮周辺は「おはらい町」や「おかげ横丁」などの賑わいがあり、参拝後に立ち寄れる名所が多いのも特徴です。
内宮は以下のように回れば、無理なく内宮の主な名所を一通り回ることができるでしょう。
皇大神宮に参拝後は、神前に供えられる稲が納められている御稲御倉を見学し、荒祭宮、風日祈宮、内宮神楽殿といった別宮や関連施設を順に巡っていきます。
伊勢神宮の外宮から内宮に向かうためのバス
伊勢神宮には、「外宮」と「内宮」を行き来するためのバスが運行されています。
時刻表検索→三重交通公式サイト
「外宮」と「内宮」は、同じ「伊勢神宮」として知られていますが、外宮は豊受大神宮、内宮は皇大神宮とそれぞれ独立した神社で、実際には離れた場所に建っています。
徒歩での移動となると、それなりに時間を要し、時間に余裕がない方や体力に自信がない方にとっては負担に感じやすいでしょう。
しかし、両宮を結ぶ路線バスが複数運行されているため、渋滞がなければ移動自体は比較的スムーズです。
所要時間はおよそ20分前後（片道料金大人520円、小児260円）で、日中は運行間隔も短めなので長く待つ心配も少ないでしょう。
ただし、土日祝日や観光シーズンは道路状況が悪くなることもあるため、移動時間には余裕を持っ計画を立てることをおすすめします。
伊勢神宮の御朱印について
伊勢神宮の御朱印は、長年受け継がれてきた伝統により、朱印と参拝日が記された簡素な形式となっています。
その端正な佇まいからは、伊勢神宮ならではの厳かな空気感も伝わってくるでしょう。
お志として300円前後が目安で、以下7つの箇所で授与されます。
※5つの箇所は伊勢神宮より離れた場所にあります。
① 皇大神宮（内宮・ないくう）
② 豊受大神宮（外宮・げくう）
③ 月読宮（つきよみのみや） 伊勢市中村町（内宮から徒歩40ほど）
④ 瀧原宮（たきはらのみや） 度会郡大紀町872
⑤ 伊雑宮（いざわのみや） 志摩市磯部町上之郷374
⑥ 倭姫宮（やまとひめのみや）伊勢市楠部町
⑦ 月夜見宮（つきよみのみや）伊勢市宮後１丁目
参拝時間は、午前5時～午後5時（1月・2月・3月・4月・9月は午後6時まで）（5月・6月・7月・8月は午後7時まで）です。
期間によって変わるため、参拝する前に公式サイトで時間を確認しましょう。
伊勢神宮の御朱印帳はどれが良い？
御朱印帳は紫色が印象的の御朱印帳（1,000円）が、長年多くの参拝者に購入されており、使いやすいためおすすめです。
その他にも、その年の干支をあしらい、艶やかな漆を幾重にも重ねたかのような風合いが印象的な蒔絵干支朱印帳(3,500円)、
由緒ある西陣織の技法を用いて仕立てた、雲柄模様の雲丸御朱印帳（2,000円）
も人気があります。
伊勢神宮の初詣はいつ混雑する？
毎年、大晦日から年明けには多くの人が初詣に訪れ、1月1日から3日までの期間は終日混雑しがちです。
中でも、元日の深夜から明け方にかけては参拝者が一気に増え、境内は身動きが取りにくくなることもあります。
また、午前中（9時以降）から午後にかけて（16時頃）は参拝者が多くなる時間帯で、三が日の間は、参拝まで数時間ほど時間を要するでしょう。
「おはらい町」や「おかげ横丁」も、お正月ならではの催しがあったり食べ物が販売されたりして、多くの人で賑わっています。
伊勢神宮は地元の方だけでなく、全国各地から参拝客が集まる神社として知られています。
参拝に訪れると身動きが取れず身体が冷えるため、しっかり厚着をして、寒さへの対策を十分にして出かけると安心です。
混雑を避けて初詣をしたい場合のおすすめ時間帯
「できるだけ人の多い時間を避けたい」という方は、1月2日以降の早朝（8時頃まで）や夕方以降（16時以降）に訪れるのがおすすめです。
この時間帯は比較的参拝者が少なくなるため、余裕をもって参拝ができるでしょう。
また、三が日を過ぎて1月5日以降になると参拝者が徐々に落ち着き、より静かな環境でお参りできるようになります。
さらに時間に余裕がある方は、平日の早朝を選ぶとさらに混雑を避けられ、穏やかな雰囲気の中で参拝できます。
休日と比べて人がぐっと少なくなるので、境内を自分の好きな回り方でゆったりと味わいながら歩けるのも魅力です。
伊勢神宮を回り方を工夫して、ゆっくり参拝してみよう。
伊勢神宮には「外宮」と「内宮」があり、厳密な決まりはありませんが、外宮から内宮の順に参拝するのが昔からの習わしです。
また、伊勢神宮の広大な敷地では、外宮と内宮では、距離が離れているため、すべてを見て回るには１日を費やすほどの時間がかかります。
そのため、内宮を中心に参拝する場所を絞ると、短い時間でも伊勢神宮の重要な場所をめぐることができるでしょう。
伊勢神宮は、日本の神話に登場する天照大神を祀っている三重県にある由緒ある神社の一つ。
上手に境内を回って参拝したい方や短い時間で伊勢神宮を訪れたいとお考えの方は、ぜひこのページの情報を参考にしてみてください。
以下のページでは、伊勢神宮へ向かうための方法など旅行に役立つ情報をまとめています。
